雪娘 by Vasily Grigoryevich Perov - 1879年 雪娘 by Vasily Grigoryevich Perov - 1879年

雪娘

油彩/紙 •
  • Vasily Grigoryevich Perov - January 2, 1834 - 10 June 1882 Vasily Grigoryevich Perov 1879年

この絵は、雪娘(スネグーラチカ)というロシアのおとぎ話のキャラクターを描いています。彼女は雪でできた少女で、美しい春の精と、ジェド・マロース(霜のおじいさん)の娘ですが、恋に落ち、人間として生きたいと願います。彼女の物語にはいくつかの種類がありますが、結末はすべて、彼女が溶けて終わります。この絵は、ペロフがそのシーンに焦点を当てたいくつかの作品の一つ。どれも、この想像上の人物を、本当にそれらしく描いています。

画家のヴァシリー・グリゴリエヴィチ・ペロフ(1834-1882年)は、ロシアの写実主義者です。社会問題にとても関心があり、厳しく極寒のロシアの小作農の生活を、綿密に描きました。私にとっては、ロシアのギュスターヴ・クールベといった感じです。彼は、アレクサンドル・オストロフスキーやフョードル・ドストエフスキーなど、ロシアの文学界の人物の肖像画も描きました。

雪娘は、あらゆる分野の多くの芸術家に影響を与えました。オストロフスキーは1872年、雪娘の言い伝えをもとにした戯曲を、チャイコフスキーの音楽を用いて書きました。マリウス・プティパは、この絵の前年の1878年、バレエ版の振り付けをしました。そしてニコライ・リムスキー=コルサコフは、1880年から1881年にかけて、雪娘のオペラをつくりました。最近では、バレエやオペラの再上演と同様に、映画もいくつか制作されました。

- Alexandra Kiely

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