パトモス島 by Ivan Aivazovsky - 1854年 - 116 х 190 cm パトモス島 by Ivan Aivazovsky - 1854年 - 116 х 190 cm

パトモス島

油彩/カンヴァス • 116 х 190 cm
  • Ivan Aivazovsky - 29 July 1817 - 2 May 1900 Ivan Aivazovsky 1854年

言い伝えによると、謎に包まれた新約聖書は、エーゲ海のパトモス島(初期キリスト教時代、追放の場所でした)でつくられたそうです——「黙示録」(ヨハネの黙示録、ヨハネへの啓示などとも呼ばれます)は、終末の時の世界の運命を明らかにします。

激しい海面の月明かりと、暗い影とのコントラストが、この風景を劇的で神秘的な雰囲気にしています。岩の多い海岸上にある城の黒いシルエットによって、それはさらに高められます。心を奪うような海の美しさの魔法を表現するため、アイヴァゾフスキーは、無数の色合いを使い、色彩の微妙な差異を出しました。彼はいつも、鑑賞者の心を動かす衝撃を与える方法として、色彩を使いました。

独特の視覚の記憶を持った海洋画家は、旅のあいだ、絶えずそれを豊かにしました。画家はその創造の方法についてこう語っています。「記憶に対する天賦の才能に恵まれない人は、優秀な模倣者になれるかもしれないが、決して真の芸術家にはなれない。生きているものの動きは、筆で捕らえにくい。絵の構想は、私の記憶の中で練られる。詩人による詩の構想のように...」。想像力へ自由を与えながら、アイヴァゾフスキーは、人々を驚嘆させる真実性を持つ、鮮やかな油彩をつくりました。

今日の作品は、オムスク地方美術館のご協力で紹介しました。 : )

P.S. こちらで、“エーゲ海のポンペイ”、テラ島の素晴らしい壁画についてお読みください。こちらでは、イヴァン・アイヴァゾフスキーと、雰囲気たっぷりの彼の海洋画を詳しく知ることができます。