お互いを描く by Santiago Rusinol and Ramon Casas - 1890年 - 60 x 73 cm お互いを描く by Santiago Rusinol and Ramon Casas - 1890年 - 60 x 73 cm

お互いを描く

油彩/カンヴァス • 60 x 73 cm
  • Santiago Rusinol and Ramon Casas - 19th century - 20th century Santiago Rusinol and Ramon Casas 1890年

印象派画家を大いに惹きつけたシチュエーションのひとつは、お互いの肖像画を描くことでした。

ルシニョールとカザスの友情は厚く、2人は1890年の夏にサン・ベネット・バジェスへ旅行に行きました。その旅こそ、両者のサインがあるこの作品が描かれた時です。彼らがお互いを描いたのはこの時が初めてではありませんでしたが、いつもは別々に相手を描いていたので、この絵は4つの手によって描かれた唯一の作品です。前景にはルシニョール、後景にはカザスがいます。後者がおそらく地面を描いたと思われます。地面は、当時彼が用いていた描写法に似ているためです。二人は暗がりに座って光を避け、光は背景の壁に当たっているのが見えるのみです。

この作品は、1890年10月のサラ・パレースでのルシニョール、カザス、クララソの展覧会で展示されました。多くの展覧会が続いて開かれ、最後は1931年3月でしたが、それはルシニョールが亡くなる3ヶ月前でした。週刊誌「ラ・エスケーリャ・デ・ラ・トッラーチャ」は、本作を次のように評しました。「平和的な挑戦。二人の画家は、武器である絵筆とともに座り、どちらが相手をよりよく描けるか挑んでいますが... 両者とも勝ちです。どちらもこの遊び心あふれるテストで同等によい点数をおさめたのですから。」

今日の絵画はカウ・フェラット美術館のご協力で紹介しました。  : )

P.S. 友情といえば、こちらでは19世紀のストックホルムでの、女性画家の友情の行き先とフェミニズムについて読めますよ!