聖母マリアは、母親の膝に座り体をくねらせる幼子キリストへ目を向けています。マリアの母の聖アンナは深く窪んだ目でじっとマリアを見つめ、幼子の神格を示すかのように天国を指差します。キリストの従兄弟の洗礼者ヨハネは、幼子キリストが顎をくすぐるので、アンナの膝に寄りかかっています。
これはカルトンという、絵画制作のための大きな下絵です。一般に『バーリントン・ハウス・カルトン』として知られており、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた、唯一現存する大規模なドローイングです。
線画には濃く陰影がつけられた部分があり、明るい部分との対比で立体的な効果が生まれています。例えば人物の顔、聖母の袖や聖アンナの膝を覆う布の折り目など服の部分です。女性たちのヘッドドレスや足、聖アンナの指差す手など、シンプルに輪郭線をとっている部分もあります。
P.S. ダ・ヴィンチには未完の絵がいくつかあることをご存知でしたか? 一番の有名作をこちらでご覧ください。
レオナルド・ダ・ヴィンチはイタリア・ルネサンスのスター画家の一人ですが、もちろん、DailyArtの新商品のイタリア・ルネサンスポストカード50枚セットにも登場します! チェックはこちらへ