群島の岩々から成る広大な風景が広がっています。岩だらけの土地を低木が覆い、観る者が立つ場所と、遠くに見える似たような岩だらけの景観を隔てる湾。頭上には、ピンクと淡い黄色に染まる空を漂う薄い雲。
陽光は低い位置にあり、夕暮れか夜明けの情景のようです。19世紀末頃、薄明は北欧絵画の主役でした。多くの画家たちがパリに行って印象派や屋外制作の影響を受け、束の間のひと時を捉えるべく、主題を目の前にして屋外でカンヴァスに向かいました。北欧の風景画は、自然には深い意味が秘められていて、哀愁に満ちているかのように象徴的な含意を込めて描かれたのです。
この絵の作者であるシャルロッテ・ヴァールストレームも、この潮流に乗った一人。パリに渡って新しい芸術的流行を吸収した彼女は、ストックホルムの王立美術アカデミーで1878年から1883年にかけて絵を学びました。それは、同アカデミーが1864年に初めて女性に門戸を開いてから10年余りが経った頃。19世紀末に芸術を職業として追究した女性の第一世代に属する彼女は、フランスではバルビゾンの芸術家グループと共に長く過ごしました。数多くの賞や助成金を獲得して画家として大成功を収め、ヨーロッパ各地の展覧会に出品したヴァールストレーム(アメリカでも何度か)。アンナ・ボーベルグやヒルマ・アフ・クリントの仲間たちと親密に交流し、その作品は、神智学協会でも彼女たちの絵と並んで展示されました。
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Charlotte Wahlström