羽を身につけた踊り子たち by Edgar Degas - 1876~1878年頃 - 69.2 x 50.2 cm 羽を身につけた踊り子たち by Edgar Degas - 1876~1878年頃 - 69.2 x 50.2 cm

羽を身につけた踊り子たち

パステル、紙 • 69.2 x 50.2 cm
  • Edgar Degas - 19 July 1834 - 27 September 1917 Edgar Degas 1876~1878年頃

エドガー・ドガの油彩画とパステル画のおよそ半数は、踊り子を主として描いたものです。おそらくドガは、綿密かつ多くを要求される技術を無理なく、美しく見せねばならない踊り子の芸術と、自身の芸術とが似ていることを認めていたのでしょう。休憩中の、リハーサル中の、舞台裏の、そして舞台上の踊り子の姿を吟味した彼は、この題材に対してほぼドキュメンタリーのようなアプローチを取りました。

バレエの光景を描いたドガの作品のうちいくつかは、1876年の第二回印象派展で展示された24作品の中に含まれています。このパステル画は、画家の革新的な技法と独自の作風が表れたよい作例です。ドガは様々な表現手段を用いましたが、最も際立っているのがパステル絵の具の巧みな使い方で、これによって輝くような色彩と透き通った質感に到達しました。また、この作品は、一人がもう一人の人を部分的に遮ったり、画面の枠によって切り取られたりすることを許すことで、人物たちを非対称に配置するというドガの手法の実例となっています。この絵は少なくとも10片の紙から構成されており、これらの紙は、後ろ姿の人物を元々のスケッチよりも大きく描くために付け足されたものです。最も並外れた追加部分は、右側の帯状の紙で、踊り子の目を含むのに十分なほどの幅しかありません。

ドガの踊り子への関心は、公の場での側面と同様に、社交に関する側面にも注がれていました。ドガはしばしば作品内で、女性演者と紳士のパトロンの間で行われる舞台裏の交流に関して、極めて明白に表現しています。