自画像 by Élisabeth Vigee Le Brun - c. 1781 - 64,8 x 54 cm 自画像 by Élisabeth Vigee Le Brun - c. 1781 - 64,8 x 54 cm

自画像

油彩、キャンバス • 64,8 x 54 cm
  • Élisabeth Vigee Le Brun - April 16, 1755 - March 30, 1842 Élisabeth Vigee Le Brun c. 1781

この若さに満ち溢れた自画像に描き出されているのは、26歳頃のエリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランです。彼女は女王マリー・アントワネットの肖像画を多く描くこととなるのですが、その中でも最初の肖像画を描いてから数年後のことです。ヴィジェ=ルブランは、この絵画では自分のことをパレットや絵筆を持った画家としては描かず、上流社会のチャーミングで魅力的な女性として――つまり、女王や貴婦人などのパトロンと同じように描いています。彼女は、時にはパトロンたちがこの絵のような平服を着ている姿も描きました。ほとんど独学で絵画を描いていたヴィジェ=ルブランは、1783年、女王からの推薦を受けて王立絵画彫刻アカデミーの会員となり、瞬く間にかなりの名声を得ました。サロンに展示された際には、彼女の作品は「最も高く評価され……宮廷で、パリで、夕食の場で、文学サークルで、話の種となった」といいます。

この絢爛たる自画像では、ヴィジェ=ルブランの健康的なルックスとクリーム色の肌つやが強調されており、キラキラとした光が彼女の目と水晶のイヤリングをとらえています。最新のファッションに敏感だった彼女は、着心地のよいギリシャのガウンとスカーフを絵の中の自分に着せています。

ヴィジェ=ルブランが描いたマリー・アントワネットの肖像画をご覧になりたい方は、DailyArtMagazineの記事『肖像画における女王マリー・アントワネット』をお読みください。