ディエグイノスの回廊の内装 by Juliana Sanromán - 1849 - 99,5 x 76 cm ディエグイノスの回廊の内装 by Juliana Sanromán - 1849 - 99,5 x 76 cm

ディエグイノスの回廊の内装

油彩画 • 99,5 x 76 cm
  • Juliana Sanromán - 1826 - 1852 Juliana Sanromán 1849

ディエグイノスの回廊の内装は宗教的雰囲気が光と陰によって生み出す風俗的場面を捉えています。フランシスコ修道士はサンディエゴの土着の部族の名をとってディエグイノスと名付けるように申しつけました。この修道士は土着の部族と接触をした最初のヨーロッパ人なのです。作品に描かれているような修道院は病人やホームレスを受け入れており、この作品の中では、会話している修道士から離れて階段に座り込んでいる1人の男が、その状況を象徴しています。この作品のジャンルは19世紀に女性が描くものとして適しているとされていたジャンルですが、光のグラデーションや建築物の構成、物体の配置という点でジュリアナ・サンロマン (Juliana Sanroman)の芸術家としての能力を示すこともできたのです。ジュリアナ・サンロマンと彼女の姉妹であるジョセファ・サンロマン (1829-?) は19世紀のメキシコの最も重要な女性の画家でした。作品の記録はAcademia de San Carlosという展覧会のカタログに載っていて、それはジュリアナが1849年に”ディエグイノスの回廊の内装 (Interior of a Dieguinos Cloister) を紹介したところでもあります。女性は1888年までアカデミーに参加することは許されていなかったので、これは仮定でしかないのですが、姉妹はアカデミーの理事であったスペイン人の画家のペルグリ・クレイヴ (1811-1880) の個人レッスンを受けていたとされています。サンロマンの主題は彼女の階級では女性が描くのに適しているとされてきた家庭的で、宗教的な室内や美術工芸品でしたが、加えて毎日の生活の場面場面で増していく感謝を象徴させたものと、現実主義者的傾向と全体的な主題の想像上の理想という両者を基本としたものを主題としました。この傾向はラテンアメリカでコスチュモブリズモ (Costumbrismo)として知られていき、アカデミック美術の傍らでひっそりと成長し続けたのです。サンロマンの作品の公での展示は1850年、彼女が結婚した時に邪魔をされ、これは彼女が若くして死んでしまう2年前の出来事なのでした。

-Eliane Pinheio

この傑作はもともとはメキシコのメキシコシティにあるKaluzコレクションの所有ですが、11月の17日までサンパウロ美術館で19世紀初めから記録されている百点近い女性史について作品を楽しむことができます。

あとがき:絵画の中で見受けられる美しい内装は素晴らしいインスピレーションになり得るでしょう。実生活へ活かせる有名な作品で描かれた6つの部屋をここからチェックしてみてください <3