Hubert Robert
皆さんは美術館がどんなふうに出来上がるのか考えたことがありますか？ そこはかつて図書館であったり、骨董品を集めた私的な棚であったり、邸宅と邸宅に挟まれた画廊であったりしたのです。
18世紀後半、フランス・パリのルーヴル宮はフランスにおける絵画や彫刻のアカデミーとなっていました。毎年、このサロンは画家達に作品の発表の機会を与え、王室はいくつもの絵画を発注しました。 1789年にフランス革命が起こると、民衆は王家に対して蒐集物を公開することを求め、その声によって1793年ルーヴル美術館が開館しました。そこで当時課題だったのが、古い王宮をどのようにして公共の美術館に生まれ変わらせるかということでした。
このルーヴルの眺めを描いた絵はヒューバート・ロバートの作品ですが、画家が1789年時点で新しい美術館に対してどんなイメージを抱いていたのかを表しています。 数々の絵が壁を覆い尽くし、画家はその中で制作をしています。彼は、額が配置され当時としては最新式の天井から採光するような建造物を提案したいと思っていました。 当時ヒューバート・ロバートは同様な空想上の眺めをいくつか描き、芸術の殿堂としての美術館の創設に寄与しようとしています。
-コラライン・メリック
P.S. ルーヴル美術館は今日も芸術家達にインスピレーションを与え続けています。こちらのミュージック・ビデオを見てください。この中で何点の絵画が有名な美術館のものかわかりますか？