大理石の女性像 by Unknown Artist - B.C. 4500–4000 - 21.4 cm 大理石の女性像 by Unknown Artist - B.C. 4500–4000 - 21.4 cm

大理石の女性像

石 • 21.4 cm
  • Unknown Artist Unknown Artist B.C. 4500–4000

最初にこの彫刻を見たときは、モダンアートの作品かと思いました。でも、実はこれ、紀元前4,500年から4,000年頃のものです。すごいですよね?

これは、丸々とした脚と尻が特徴的な臀部脂肪蓄積という珍しい体型で、多産を暗示しています。古代キクラデス文明は紀元前3,300年から1,100年頃にかけてエーゲ海の島々で栄えた文明で、ミノア、ミケーネと共にエーゲ海の三大文明の一つに数えられています。キクラデス芸術は、エーゲ海を起源とする3つの大きな芸術的潮流の一つです。 

現存する作品で最もよく知られているのは大理石の小像、とりわけ腕を前で組んだ女性の単身全身像。考古学的には「腕を組んだ人物像」に分類されるものです。のっぺらぼうの顔に、鼻の輪郭だけがくっきりと刻まれ、元々は彩色されていた証拠が残っているものもあります。その多くが盗掘されて、記録されることなく行方知らずになってしまいましたが、それでも副葬品だったと考えられる小像が多数遺されています。

P.S. キクラデス文明の人物像についてもっと知りたい方はこちら