モーリス・ドニはフランスの象徴主義を先導した人物の一人で、「ナビ派」の創設メンバー。絵とは自然の退屈な模倣ではなく、色彩や形状の配置として評価されるべきだと信じていた彼は、フォビスム、キュビスム、抽象主義といった近代美術運動の基礎づくりを促しました。イーゼル絵画だけでなく壁画家としても有名だったドニは、20世紀初期における宗教美術再興の擁護者でもありました。
モーリス・ドニは1886年にペロス=ギレックを訪れると、そのブルターニュの海岸線に心を奪われ、やがて同地を夏の保養地としました。このうららかな絵は近くのポルト=ブランという港を描いたもので、水浴する人々が静かな海沿いの眺めを楽しんでいます。構図は柔らかな色の広い範囲と、海の優しい動きを示すリズミカルな白の筆致で定義されています。裸の二人が独特のピンク色の花崗岩の上に大胆に立ち、一方でその他の人は陽の降り注ぐ穏やかな海で泳いでいます。
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