かささぎ

「かささぎ」は、モネが雪景色を描いた約140点の作品の中で、最も優れたものの一つとされています。1868年から1869年にかけての冬に、ノルマンディーのエトレタ村の近くで制作されました。モネのパトロンだったルイ・ジョアキム・ゴーディベールは、モネの恋人カミーユ・ドンシューと、生まれたばかりの息子のためにエトレタに家を用意し、モネが家族に囲まれながら、比較的快適に絵を描くことができるように手助けしました。

1863年から1893年の間、モネや、同じ印象派のアルフレッド・シスレーやカミーユ・ピサロは、雪がもたらす自然の効果(effet de neige)を表現した風景を何百枚も描いています。また、それほど多くはないものの、同じような冬の絵が、ピエール・オーギュスト・ルノワールやギュスターヴ・クールベ、ポール・ゴーギャンなどによって描かれています。美術史の専門家たちは、フランスでの一連の厳冬のおかげで、印象派の画家たちの描く冬景色が増えたと考えています。

この絵は、モネが色彩豊かな影を用いた最初の例のひとつです。これらは後に印象派の運動と結び付くことになりました。この革新的な光と色彩の使い方は、1869年、パリのサロンで不合格となってしまいました。