二つの円と自画像 by Rembrandt van Rijn - 1665–1669年 - 114.3 cm × 94 cm 二つの円と自画像 by Rembrandt van Rijn - 1665–1669年 - 114.3 cm × 94 cm

二つの円と自画像

油彩、キャンバス • 114.3 cm × 94 cm
  • Rembrandt van Rijn - July 15, 1606 - October 4, 1669 Rembrandt van Rijn 1665–1669年

≪二つの円と自画像≫は、レンブラントが描いた40を超える自画像のうちの1枚です。最後の自画像でもあり、レンブラントが財産のほとんどを失ったころに描かれました。レンブラントは、裏が毛皮のローブの下に赤い衣服をまとっています。頭には、後期の数枚の自画像にも見られるような白い帽子を被っています。

この自画像では、レンブラントはパレットと絵筆、画杖を抱えています。特筆すべきはその堂々とした姿と、二つの円の断片を含む奥行きのない空間から成る、謎めいた背景です。自らの腰に手を当てた画家の姿は何かに立ち向かうようであり、挑戦的にすら見えます。

1656年にレンブラントは破産し、1662年にはアムステルダム市庁舎に委託された絵が、掲げられてすぐに外され手元に戻ってくるということもありましたが、名声に終止符が打たれたわけではありませんでした。近年の研究で、この忘れられた画家の伝説が露わにされました。まさに1667年、レンブラントの死から2年前、ちょうどこの自画像が描かれたのと同じ時期に、視察中にオランダを通りかかったコジモ3世・デ・メディチ (後のトスカーナ大公) の訪問を受けています。オランダにいる間にコジモは多くの偉大な画家と会ったと考えられますが、「有名な」画家であると評したのは3回のみで、そのうちの一人がレンブラントでした。

レンブラントは1669年の今日、アムステルダムで亡くなりました。

レンブラントの一番有名な作品は《夜警》です。この名画について、もしかしたらあなたが知らないかもしれない15のことについてはこちら