小さな婦人 by Olga Della-Vos-Kardovskaya - 1910年 - 129 x 110,5 cm 小さな婦人 by Olga Della-Vos-Kardovskaya - 1910年 - 129 x 110,5 cm

小さな婦人

油彩/カンヴァス • 129 x 110,5 cm
  • Olga Della-Vos-Kardovskaya - 1875 - 1952 Olga Della-Vos-Kardovskaya 1910年

ロシアのもっとも有名な写実主義画家イリヤ・レーピンの弟子の多くと同じく、オルガ・デラ=ヴォス=カルドフスカヤも情熱的な肖像画家でした。彼女は、アンナ・アフマートヴァ、ニコライ・グミリョフ、ドミトリー・カルドフスキーなどの多数の絵を描き、賞賛されました。画家の娘の肖像にもとづいたこの『小さな婦人』は回想の色に染まっています。10歳のモデルは古い鏡に映る自分を好奇のまなざしで見つめます。少女は、19世紀中期の荘園領主邸宅内の光の降り注ぐ場所で、格調高い様々な品物——物言わぬ過去の証人たちに囲まれています。

20世紀初期に暮らした多くのロシア人にとって、この世界はイワン・ツルゲーネフの時代と結び付けられました。それは、アンドレイ・ベールイの詩集『るり色の中の黄金』やイヴァン・ブーニンの散文で巧妙に表現される、失われた美しさ、調和、人間らしさの具体化として受け取られました。サンクトペテルブルクのその他の新ロマン主義の芸術家の作品のように、『小さな婦人』は気まぐれに、過去と現在、青春時代の魅惑への憧れ、つかの間の時の経過の物悲しさ、世代の連続性を絡み合わせます。

今日の傑作は、ロシアのサンクトペテルブルクにある国立ロシア美術館のご協力で紹介しました。

女性画家についてもっと学びたい方は、DailyArtの女性画家ノートをこちらでチェックしてくださいね。 : )

P.S. この『小さな婦人』は、メアリー・カサットの名画の中で仲間の犬とともに生き続ける、この少さな女の子と大親友になれそうです。あなたはどう思いますか? 

P.P.S. デイリーアートの2022年版カレンダー先行販売最終週です。通常価格の25%OFF。お早めにどうぞ!