今日は日曜日、アシュモレアン博物館の所蔵作品のお時間です :)
シルト岩のパレットは、鉱物を磨り潰し、古代エジプトにおける化粧品を作るために用いられました。先王朝時代後期から初期王朝時代の間には、エジプト人の国の隆盛を連想させるイメージを示すために、大きく精巧な装飾がなされたパレットが制作されました。
このパレットの中央の容器部分には使われた痕跡がなく、実用的な携帯品から儀式的な意味を持つ物へと変化したことが表れています。
パレットの両面には野生の獣たちの狂騒が刻まれています。神話の生き物「サーポパード」 (蛇のような長い首の犬) の舌は倒れたガゼルの肉体を舐めとろうとし、ハイエナたちがその首の回りをうろつき、反対側ではジャッカル頭の人間がフルートを吹いており、キリンとアイベックスは音楽を聴いて跳ね回っています。
このパレットが儀式でどのような役割を持っていたのかは不明のままですが、装飾の題材を見るに、おそらく成功的な出来事を確実なものにするため、あるいは記念するために作られたものではないでしょうか。