オンニサンティの聖母 by Giotto di Bondone - 1310年頃 - 325 cm × 204 cm オンニサンティの聖母 by Giotto di Bondone - 1310年頃 - 325 cm × 204 cm

オンニサンティの聖母

テンペラ/パネル • 325 cm × 204 cm
  • Giotto di Bondone - 1266/7 - January 8, 1337 Giotto di Bondone 1310年頃

『荘厳の母』は『オンニサンティの聖母』としても知られています。聖母マリアとその膝の上に座る幼子キリスト、そしてその周りを囲む聖人たちや天使たちという、伝統的なキリスト教の主題を表現しており、このような聖母像はマエスタと呼ばれ、当時は大変人気のある表現方法でした。

この絵画は1310年に、ジョット・ディ・ボンドーネによって描かれています。歴史的にも非常に重要な作品で、それまでのゴシック芸術を脱して、新しい自然主義を見出すことができるために、しばしばルネサンスの最初の作品として称賛されています。ただ、私としては「プロト・ルネサンス」と呼ぶ方が適切ではないかと思います。ジョットが登場する前の絵画界は、形式的なビザンチン様式とその懐古主義に支配されていました。描かれていた人物の表情は硬く、二次元的で、見る人の心を動かすような表現はされていませんでした。ジョットはそんな伝統を打ち破り、絵画と人物表現に革命をもたらしたと言えます。ジョットなしには、私たちがルネサンスと呼んでいる文化的・哲学的・芸術的な運動は起こり得なかったでしょう。

この絵はもともと、フランシスコ教会に属するフィレンツェのオンニサンティ教会のために描かれています。当時の小さな修道会であったウミリアーティのために建てられたこの教会には、高く評価されていた絵画が数多くデザインされ、所蔵されていました。特に、ジョットが描いた『荘厳の母』は、その中でも高祭壇のために描かれています。

ところで今日は、DailyArtユーザーの一人である中国在住のゾーイさんの弟、ヘンリさんのお誕生日だそうです。ヘンリさん、おめでとうございます!